左官職昔ばなし・遠州浜松松浦左官一家の覚書/松浦伊喜三/この中から当時の左官職人の事績と背景的な事柄が認識されれば幸いと思っている

左官職昔ばなし・遠州浜松松浦左官一家の覚書/松浦伊喜三/この中から当時の左官職人の事績と背景的な事柄が認識されれば幸いと思っている

商品説明
立川流の建築/細川隼人/近世後期から明治初期にかけてわが国の建築史学界に大きな足跡を残した立川富棟・富昌・富種三代にわたる立川流建築

昭和51年 165P 巻末に番号が付られていますので限定版かもしれません。部数は少なそうです資料用にもいかがでしょうか。

あとがき
「まえがき」にも述べたように、私は 左官職の家に生れながらその業を継がなかった。左官に関係ある建築方面の途をえらんだなら又考えが変り、戦前から左官職として生きた我が家をはじめ関連の人々のこと、仕事のことなど各種の資料 をしらべることが出来ただろうと思われる。しかしこれは現時点に於てそう思うのであって、果してそういった立場で若 い頃から今日の事を予想して、資料の蓄積をしたかは何とも云えない。

ただ残念な事は、父の存命中にもっと根ほり葉ほり質問しておかなかったこと、又昭和十二年頃からカメラをいじりな がらかなりの記録写真(主として登山関係)を撮ることが出来たのに、一歩進んで左官関係の資料の写真を撮っておかな かったことである。

ここにまとめた事は、色々と調査にハンディキャップがあるが、一応判る範囲でまとめてみた。一地方の左官職にかたよった記載であるので必ずしも、全国の明治大正期の左官に共通なものとは云えないが、この中から当時の左官職人の事 績と背景的な事柄が認識されれば幸いと思っている。 た、中央から離れた遠州浜松の左官職であっても、時に東京その他の地方に手をのばしたことにより、単なる地方の一左官職で終ったものでないので、左官職として庶民の歴史の一駒を形成することについては意義があったものと自負している。

次の企画として、左官職人による「左官彫刻」にっいて取材してみようと思っている。伊豆の名人入江長八が現在我国の左官彫刻の最高峰と云われているが、長八の前に、或いは後に、この人物と同等或いは場合によっては長八をしのぐ職人が居なかったとは断言出来ない。たド中央の有識者の目にふれないといかなる名人も埋もれ忘れ去られるので、これを発掘することが急務であり、これには各方面の方々の協力、情報の提供がないと個人だけの取材ではたかが知れているの で、今後この小冊子を読まれた方々からの御教示を大いに期待している次第であります。

最後にこの小冊子をまとめるに当り、いろいろと御教示賜ったり、助言をいたy いた方々に感謝する次第であります。 又多数の文献著書から無断で転載した個所もありますが、この本が市販本でないことであるのでこの点御許しを得たく 御詠承いたいきたい。

お探しの方、お好きな方いかがでしょうか。

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