管理番号 | 新品 :81580174 | 発売日 | 2024/06/07 | 定価 | 100,000円 | 型番 | 81580174 | ||
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カテゴリ |
15cプレ大航海時代 初期古渡りインド更紗 鬼手65cm×58cm包み裂サイズ 極稀少古裂
ヨーロッパ諸国による地球規模での海洋交易が行われる以前の、15世紀に遡る時代にインドで製作されインドネシア・スラウェシ島トラジャ地方に渡来したインド更紗古裂。
イスラーム商人・アルメニア商人等が稀少な香辛料・香料を入手するための代価としてトラジャ地方にもたらしたと考察されるもので、”プレ大航海時代の交易インド更紗”と分類されるものです。
この種のインド更紗が放射性炭素年代測定により14-15c作と比定されたのは最近ですが、初期トラジャ渡りインド更紗の特徴として、①製作地は総じて北西部(グジャラート)と推定されること、②木綿地がいわゆる鬼手であること、③型染め(木版捺染?)主体であること、④茜染めは茶味の強い海老茶色・藍染めは色味の濃い暗色が基調・下染めは土色掛かった薄茶色であること、⑤トラジャ伝統建築や舟形棺の装飾に見られる渦巻・蔓葉状幾何学モチーフ・キンマ(蒟醤)の葉モチーフが主副の模様に配されていること等が共通点として挙げられます。
エジプト・フスタート出土の型更紗とも共通する素材・意匠の原初性を有しどこか神秘的な空気感が匂い立つ一枚、将来的なインド更紗の研究資料としても極めて興味深く貴重な品モノと位置づけられるものです。
鬼手の木綿と深みのある染め色に時代に由来する濃密な精神性と雅趣が薫る一枚、片側のサイドボーダーを含む65cm×58cmの正方形に近い見応えある大判裂で下に記載の若干の欠損・補修はあるものの、製作年代を考えるとコンディションは極上レベルと言って良いものと思われます。
15c(日本の鎌倉末~室町初期)に遡る時代のインド更紗は現在ではまず入手の機会が無く、その稀少性の高さは特筆すべきものとなります。コレクション向きの品モノですが、整ったサイズ・カタチ・コンディションを生かし包み裂(画像参照)等としてお愉しみいただくことも可能です。
トラジャの現地及び日本でも再入手はまず困難な種類の品モノ、一期一会の掘り出しモノです。
製作から5百余年を経過した木綿染織のため、経年による布裂け・穴・糸布の劣化等がございます。画像で確認できるような充て布による補修(最大で約5cm×約9cm)が若干数、下染めの薄茶部分を中心とした腐蝕による小穴・ウスレが布全体に散見されます。しかしながら布全形はしっかり保たれており、大きく目立つ欠損・ヨゴレ・シミ等もなく色柄の状態は良好、時代に比してコンディションは極上レベルと言えます。使用裂とされる場合は裏地を付けることをオススメします。
製作地(推定) インド北西部 グジャラート州
製作年代(推定) 15世紀
渡来地・使用地 インドネシア・スラウェシ島 トラジャ地方
素材/技法 木綿、天然染料 / 型染め(木版捺染?)、媒染、防染
サイズ 65cm×58cm
「ゆうパック(匿名配送)」でのご送付となります。送料は当方で負担させていただきます。
※下2枚は光学顕微鏡の画像
(参考画像)14-15c製作の同種のトラジャ渡りインド更紗
製作地 インド・グジャラート州
製作年代 1340年±40年(放射性炭素年代測定による)
Victoria and Albert Museum所蔵品
製作地 インド・グジャラート州
製作年代 1370±40年(放射性炭素年代測定による)
Victoria and Albert Museum所蔵品