管理番号 | 新品 :51179507 | 発売日 | 2024/10/29 | 定価 | 120,000円 | 型番 | 51179507 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
カテゴリ |
明治 横浜焼 井村彦次郎 球形花瓶 瀬戸 京薩摩
商品説明 明治の大陶商、井村彦次郎の球形花瓶を出品致します。
オークションなどでは、井村が明治の名工として紹介されていることがありますが、井村は商人です。以下、井村の略歴をご紹介致します。
井村彦次郎(1897明治30年没)は奈良県の生まれで、元々は油商人でした。美濃や瀬戸から素地を横浜へ運び、陶磁器の絵付工場を明治8年(1875)に開きました。明治10年には職工200人を抱え、工場を4つ所有するまでになっていたようです。名古屋絵付けの先達、松村九助が開洋社を設立したのが明治11年ですから、民間の絵付工場としては井村彦次郎を嚆矢として良いでしょう。井村彦次郎はその後、横浜陶器売込商組合の会頭を務めるなど、常に横浜焼の先導者的立場にありました。
さて、出品の品は極めて珍しい球形の器形に京薩摩を彷彿とさせる絵付けを施した花瓶です。明治の京薩摩に詳しい方なら、すぐにわかると思いますが、この絵付けは京都粟田口の帯山与兵衛や錦光山宗兵衛が得意とした代表的な意匠です。絵付けは帯山もしくは錦光山の窯の画工が手掛けたことに間違いありません。ただ、面白いのは、花弁の部分がまるで陽刻のように盛り上がっていることです。これは森村組(ノリタケ)が得意とした盛上げ手法です。海外でもMORIAGEと呼ばれて一世を風靡した手法です。
但し、京薩摩の素地の場合は粟田口で焼かれた貫入のある陶器ですが、本作の素地は白い磁器です。おそらく素地を瀬戸の川本桝吉や加藤善治などから仕入れて、帯山与兵衛窯などで働いていた画工を横浜によんで横浜の自社工場で絵付けさせた可能性が高いと思います。球形のままでは不安定なので、安定させるために雀形の脚をつけているのがとても洒落ています。この意匠はこれまでに見たことがありません。
京薩摩・瀬戸・横浜という明治期の主要窯業地による合作品とでもよびたくなる優品です。
大きさは、高さが14cm、幅が13㎝です。ワレ、カケ、ヒビなどの瑕疵はありません。ありがちな金彩の擦れもなく、ほぼ未使用と言ってもよい保存状態の良さです。
注: 私の説明文と写真をそのまま盗用して、格安で販売するという詐欺サイトがいくつあるようです。私はオークションサイト以外には出品しておりません。呉々もご注意下さい。
この商品説明は オークション落札相場サイト「オークファン」出品テンプレート で作成されています。
Powered by aucfan.com